五鹿屋地区レポート
第2回高砂会 高齢者学級開催
2013.06.14
高砂会会長 柳原 勲
6月14日(金)、第2回の高齢者学級(69名出席)が南砺市(城端)大福寺住職、太田浩史氏をお迎えして開催され、『砺波と相馬 移民が結ぶ心の絆』と題し、砺波と相馬の古きつながりについてお話いただきました。
福島県相馬地方は、天明の大飢饉のとき、堕胎や間引きなどで人口が極端に減りました。
そのような中、藩はこうした悪しき風習を止めさせるため、域外の優秀な農民や真宗門徒に目を向け、なかでも砺波地方から多くの農民が入植しました。
さらに当時、二宮尊徳という立派な農業指導者を得て、開墾に成功し立ち直りました。入植者は、初めは、よそ者としていじめられましたが、優秀な農業技術と勤勉さで次第に信頼されました。当地の村人たちには溜め池の作り方を教えて、水を分け与える一方、?干し柿??あられ??柿山?といった砺波地方からの「保存食」を普及させた結果、のちの天保の大飢饉には餓死者ゼロとなり、大いに村人を救いました。
太田氏は、今回の東日本大震災のあと、のべ18回も行かれたそうですが、「砺波地方から相馬へ移り、
苦労してすばらしいことを成し遂げた郷土の先祖に誇りを抱くと同時に、相馬の放射能除染作業の困難さについては、富山県神通川のカドミウム汚染と対比して、カドミウム汚染地の一〇〇〇倍の広さがある除染作業の困難さや人々の生活の不安定さを知り、これからも「手厚く付き合いをしていってほしい」と結ばれました。